伊藤恵 クララのピアノ協奏曲を弾く! シューマン夫妻記念年 ローベルト生誕週間のN響定期

 来年はシューマン夫妻記念年(ローベルト没後150年&クララ没後110年)に当たりますが、その記念すべき年のローベルト生誕週間(※ 1)。N響とは特別に親密な関係にある準・メルクルさんの指揮、そしてCD「シューマニアーナ」シリーズでおなじみのピアニスト、伊藤恵さんの独奏によるオール・シューマン夫妻プログラムです。

 この公演はA・B・Cと3つあるプログラムの中の「Cプログラム」として行われる予定です。週末のNHKホールでの公演です。1回券の発売は来年2月、自由席(1500円)や学生券も用意されています。NHKホールでの定期公演では「開演前のロビー室内楽」(無料/自由席)も行われますが、これもシューマン夫妻のプログラムだったらなあとひそかに念じております(※ 2)

 また、N響定期はFMと衛星放送でプログラム全曲が放送されますし、場合によってはハイヴィジョンの番組枠や地上波の「N響アワー」でも取り上げられる可能性もあるので、シューマン夫妻のファンも、そうでない人も、放送を通じてこの演奏会に接する機会を持つことができるでしょう。特にクララのピアノ協奏曲は演奏会で取り上げられることが少ない作品ですので、それが全国放送に乗る機会を持ったN響定期で取り上げられることは、本当に大事件だと思います。

 偶然かもしれませんが、メルクルさんと伊藤恵さんは同い年(しかも誕生日は1ヶ月くらいしか離れていないようです)、共に若い頃はハノーファーで学んでいるそうですから、そうした2人の共演によるシューマン夫妻のプログラム公演はとても楽しみです。(これがこの2人の初共演ではないかと思います。) なお、メルクルさんはローベルトのピアノ曲の全曲録音を行ったカール・エンゲルについてピアノを学ばれたそうですが、伊藤恵さんは、現在、まさにその全曲録音を行っている最中。この点もおもしろい偶然だと思います(※ 3)


2006年 6/ 9(金) 19:00開演 NHKホール
        6/10(土) 15:00開演 NHKホール

NHK交響楽団 第1572回 定期公演
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(指揮) 準・メルクル
(ピアノ) 伊藤恵
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ローベルト・シューマン / 交響曲 第1番 変ロ長調 op.38 「春」
クララ・シューマン / ピアノ協奏曲 イ短調 op.7
ローベルト・シューマン / 交響曲 第4番 ニ短調 op.120
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【1回券発売日】 2006年 2/19(日) → 詳細

【予約・問い合わせ】
N響ガイド 03-3465-1780
http://www.nhkso.or.jp/

●公演の詳細ページ

●伊藤恵「シューマニアーナ」シリーズ

●伊藤恵 ホームページ

●クララ・シューマンのことなら伊藤書記長の「A Plaza of Clara Schumann」

(※ 1)シューマンおたくにとってはクリスマスや灌仏会と同じ。

)))にN響定期でシューマン夫妻の作品が取り上げられる予定だそうです。Web上ではまだ詳細が発表されていないようですが、N響機関誌「フィルハーモニー」6月号の「2005/2006定期公演プログラム」(年間の予定表)に出演者/曲目が掲載されていました(本文末尾に曲目詳細

(※ 2)2002年にサヴァリッシュさんがNHKホールでローベルトの交響曲第4番を指揮なさった折には、ロビー室内楽でもローベルトの弦楽四重奏曲が演奏されました。

(※ 3)伊藤恵さんの「シューマニアーナ」シリーズも完成間近。あと数曲の録音を残すのみです。未録音の曲についてはここを参照。 「シューマニアーナ」シリーズは2007年に完結しました。詳細は → ここ