シューベルトのメガネ、ウィーン・モダン展 (2019年7月 国立新美術館)

 
国立新美術館で開催中の「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」が間もなく閉幕します。シューベルトが愛用していたメガネや有名な肖像画(ヴィルヘルム・アウグスト・リーダー, 1875年頃)、シューベルティアーデの絵を見るために出かけました。

 

 

 
シューベルト以外の音楽関係の展示も、数はさほど多くはないものの、重要と思える内容でした。音楽史関連の書籍で見たことがあるものばかりでしたが、特にシェーンベルクの肖像画(リヒャルト・ゲルストル, 1907年頃)とベルクの肖像画(アルノルト・シェーンベルク, 1910年)は思いのほか大きな絵だったのが意外な驚きでした。(もっと小さい絵だと思っていました)

 
最近、また国立西洋美術館前庭のロダンの彫刻群をじっくり見たところでしたので、ロダンによるマーラーの肖像(1909年)を間近で見ることができたのも(個人的な理由で)よかったです。

 
この美術展全体の構成は18世紀中頃の啓蒙主義の時代から20世紀初頭の表現主義のあたりまでのウィーンの芸術と、都市としてのウィーンの変遷をたどる形のものでした。順路に沿って見ていくだけで、タイムマシンに乗って移動しているかのような視点で、時代ごとにウィーンで流行った美術・工芸・建築などのスタイルに触れることができます。ウィーンとは切っても切れない劇場、ワルツ、音楽についても展示として組み込まれていますから、美術展というよりは総合芸術展と呼んでもよいのではないかと思いました。そういう意味でも、1873年に開催されたウィーン万博(日本政府も参加)のコーナーがあったことは示唆的です。

このウィーン・モダン展でもクリムトやウィーン分離派の作品がたくさん展示されていましたが、少し前まで上野の東京都美術館で開催されていたクリムト展はクリムトとウィーン分離派にテーマを絞った、すばらしい企画と構成の展覧会でした。クリムトの「ベートーヴェン・フリーズ」(ベートーヴェンの交響曲第9番からインスピレーションを得て制作された壁画)は複製ながら圧巻。

ウィーン・モダン展の東京での開催は8/5(月)まで。8/27(火)からは大阪の国際国立美術館に会場が移るそうです。クリムト展は会場が東京から愛知に移りました。こちらは10/14(月祝)まで豊田市美術館で開催中とのこと。
 


日本・オーストリア外交樹立150周年記念
ウィーン・モダン
クリムト、シーレ 世紀末への道
https://artexhibition.jp/wienmodern2019/

 

クリムト展 ウィーンと日本1900
https://klimt2019.jp/